2013年4月21日日曜日

4月20日 ヘドロの渓谷



山梨県の某水系へ、行って来ました。


朝5時10分入渓。
気温4度・水温8度。

この日は夕方から雨が降る予報でしたので、午前中で退渓できる場所を選びました。
午後まで天気が持てば、別の支流に竿を出してみようかな、と。




初めて訪れたこの場所、ダムの直下であるためか、入渓後しばらくは大量の砂が・・・。
良いポイントが砂で埋もれています。

歩くと足が数センチ沈み込みます。




気温が上がらずに低気圧も接近している為か、かなりの苦戦を強いられました。
早すぎる入渓時間もあったと思います。

入渓してしばらくは沈めて釣っていましたが、前述の砂により魚のいそうなポイントを探すのが大変。
沈めての釣りはやっぱりエキサイティングではありません。

7時半頃、谷が明るくなってきた所でドライフライに結び換える事にしました。
良い感じの流れで小さな岩魚がアタックをしてきましたが、手元でバレ(汗笑)








・・・その後反応も乏しくなります。
1kmほど歩くと砂も減り、渓相は良くなってきましたが、いかんせん早く来すぎてしまったか・・。




その後、通らずの淵に来たので右岸から大きく高巻きます。
10~15mほどガレ場を登り、下降点はほぼ垂直でしたがロープがあったので有難く利用をさせてもらいました。
(でも、この場所を登るのは辛いだろうな・・・)


広かった谷はだんだん狭く険しくなりますが、釣り人にとっては「未開の地」であるようで、だんだん気分も高揚してきます。 これで1尾釣れれば・・・。





春の芽吹きにはまだ少し早かったようですが、モノトーンの川辺にヤマツツジが鮮やかなピンク色を浮かべていました。




途中、山の方からガサガサと音が聞こえるので見上げると、ニホンザルがいました。

どうやら群れの一群に遭遇したようで、一匹、一匹、とかわるがわるこちらへ近付いてきます。距離は20mくらいですか、遠くにいるサルは思い思いの場所に、近付いて来るサルは樹上から僕の方を見下ろしています。
一匹近づくごとに、「コンニチハ!」と大きな声でご挨拶。挨拶が終わると次の猿が現れます(笑) 最初は好奇心旺盛な子ザルでしたが、だんだん大人も挨拶に来てくれるようになります。

数匹と「コンニチワ」のご挨拶をしていましたが、あまり仲良くなっても怖いかと(汗笑)
・・・失礼して釣り上がる事にしました。






その後さっきと同じくらいの魚(アマゴ?)をまたもや手元でバラし・・・。

気温も8度までしか上がらず、、、。







しばらくして堰堤が見えたので、また右岸から高巻きます。

iPhoneで撮影。淵は写真の奥、岩場の向こうも続いている
・・・すると、高巻いた先には大きな大きな淵が。


高巻きでガレ場を10数メートル登ってきて、降りてきた先が長さ100m、幅30mくらいありそうな淵だったのです。
こんなの、ポイント案内に無かったぞ!

降りてきた崖をまた登って、その先に降りれるポイントがあるとも限りません。何よりもう一度登るのが怖い。
見るとこの淵、いちばん浅いところで1mくらい??

この先、あと少しで退渓ポイントがあるのは判っています。

意を決して淵を渡る事にしましたが・・・・。



意外に深い(汗笑)そして大きい。



深さ1.5mほどあったでしょうか。。。
ウエストハイウェーダーにゴアテックスのレインジャケット。
水圧のため思ったほど濡れませんでしたが、SIGMA DP2Xが水没。。



河原に上がってすぐさまジャケットとウェーダーを脱ぎ、カメラの起動テスト。
動くけれども・・・レンズに水が・・・。



もうやんなっちゃって笑っちゃいますわ。

石に腰かけて水筒に入れたコーヒーを飲んで一服。



見渡すと目の前には垂直の崖が続いています。
(あの淵を渡るので正解だったんだなぁ・・・)

カメラは水没しましたが、あのままヘツり続けないで良かった。






iPhoneで撮影
大渕のすぐ上は開けていて、良さそうなポイントが続いていましたが、、、

写真にある瀬でまたもやイワナをバラし。





その先は腐臭と大量のヘドロでまるで魚がいるように見えませんでした。

それも、普通のヘドロではなく、薄いベージュ色で水風船のような玉が連なっています。何か生き物のように規則的に並んだそれは毛鉤やラインにまとわりつき、取り除くために触るとグミのような硬さがあるのです。こんなもの、今までの人生で一度も見た事がありませんよ。

例えると、こんなかんじ?


これはきっと、つい最近ダムの底にたまった「腐った水」を排出したんだと思います。冬の間に纏まった雨が降らなかったのも原因の一つかもしれませんが・・・。

きっとあの堰堤は廃砂とヘドロを貯めるために作られたんだと思いますが。
砂の影響は2~3km下流でも確認出来ました。





10時30分頃、ダム脇のガレ場を登って無事退渓。
ダムの下にはヘドロの淵がありました。







帰りに車まで戻る際、国道から今来た川を見下ろします。
そこから見えたのは、青々とした水を湛えて流れる壮観な渓谷。




しかしその実態は、川へ下りた人間にしか判らないのでしょうね。



2 件のコメント:

  1. こんばんは。

    カメラは残念です。

    しかしサルの行動がおもしろいですね。
    今まで数回サルの集団に出会ったことがありますが、すぐ逃げられました。

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  2. ボ・ロバンさん今晩は

    今回出会ったサルは、好奇心旺盛でしたよ。
    かといって攻撃性もなさそうでした。
    一匹一匹の行動が、人もサルもおんなじなんだと感慨深いものがありました(笑)

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